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GOOD HEALTH JOURNAL GOOD HEALTH JOURNAL ABOUT MEDICAL SOCIAL SPORTS STORY PICK UP! MOVIE Tag TOP SPORTS トップ指導者としてスポーツ界の未来を切り拓... SPORTS 2019.05.18 トップ指導者としてスポーツ界の未来を切り拓く国内唯一の「女性コーチアカデミー」 #コーチング #スポーツ健康科学部 #女性スポーツ研究センター 近年のオリンピックで女子種目が獲得したメダル数は男子種目に匹敵し、日本人女性アスリートの活躍には目覚ましいものがあります。しかし、指導者となると女子種目であっても男性の姿が目立つことが、これまで日本のスポーツ界の常識でした。順天堂大学では「女性スポーツ研究センター」を設立。トップレベルの女性リーダー(コーチ)を養成するための「女性コーチアカデミー」を2015年から毎年開催しています。同センターの設立以前から女性アスリートの戦略的強化支援に取り組む小笠原悦子センター長が、女性リーダー(コーチ)育成にかける熱い思いを語ります。 日本で初めての女性スポーツ支援拠点\n\n2014年、順天堂大学は文科省の私立大学戦略的基盤形成支援事業の一環として、「女性スポーツ研究センター」を立ち上げました。女性アスリートを支援する日本初の拠点として順天堂大学に設立されたのは、医学とスポーツの研究・実践に長年取り組み、着実に実績を挙げてきたという背景があります。そして前段階で私たちがまとめた「女性アスリートの戦略的強化支援方策レポート」が、非常に高い評価を受けたからだと考えています。同レポートでは強化部長経験者やトップコーチ、トップアスリートなどにインタビュー調査を実施。その結果、次の課題が浮き彫りになりました。"}],[{"type":"image","label":"画像","id":"id-dkkjdj8bto","data":"1533","url":"/uploads/abm00029524.jpg","thumbnail":"/assets_c/2021/10/abm00029524-thumb-120xauto-1533.jpg"},{"type":"text","label":"キャプション","id":"id-2yuooj1ne2","data":"小笠原先生「女性スポーツを支援する日本初の拠点として順天堂大学に設置されたのは、医学とスポーツの研究・実践に長年取り組み、着実に実績を挙げてきたため」"}]]},{"type":"tinymce","label":"本文","rows":8,"id":"id-1wxehp9exp1","data":"女性アスリートが直面しやすい3つの課題\n\n①身体・生理的な課題アスリートはどんな時もベストパフォーマンスを求められます。その中で女性アスリートは、トレーニングや体組成管理の際に月経周期を考慮しなくてはなりません。もちろん、男性指導者の中にも熱心に学び、指導方法を考える方もいらっしゃいます。しかし、実感として捉えづらさもありますし、また女性アスリートが男性指導者に月経の悩みを打ち明けやすいかというと、厳しい現状があります。このようなことからも、指導者はやはり男女両方いるのが理想ですよね。\n \n②心理・社会的な課題男性に比べて女性は結婚・出産・育児などのライフイベントに左右されやすく、このようなライフイベントが選手としてのピーク時期と重なる傾向があります。そのため、サポート体制が不十分な中でライフイベントとの両立に困難を抱え、競技スポーツを離れてきた選手はこれまで多く、選手側もそれを当たり前と考えていました。私が米国留学から帰国した20年前、ある競技のトップ選手から「女性の指導者を見たことも聞いたこともない」という言葉を聞き、大きなショックを受けました。その時の日本には、そもそも「女性が指導者になる」という発想自体がほとんどなかったのです。しかし、当時からその競技種目では米国や中国などには、ごく当たり前に女性の指導者が存在していました。"},{"type":"multi-column-content","label":"2段組(画像のみ)","options":[[{"type":"image","label":"画像"},{"type":"text","label":"キャプション"}],[{"type":"image","label":"画像"},{"type":"text","label":"キャプション"}]],"id":"id-1wquvmtsmw7","data":[[{"type":"image","label":"画像","id":"id-1l2vdi43wp7","data":"1537","url":"/uploads/abm00029514.jpg","thumbnail":"/assets_c/2021/10/abm00029514-thumb-120xauto-1537.jpg"},{"type":"text","label":"キャプション","id":"id-12ghvtx81er","data":"女性スポーツ研究センターでは、スポーツ庁委託事業による「女性アスリート・パラアスリートへの生理用品に関する調査研究」成果をウェブサイト(左)で公開。アスリート用生理用品「ソフトタンポン 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2014年、順天堂大学は文科省の私立大学戦略的基盤形成支援事業の一環として、「女性スポーツ研究センター」を立ち上げました。女性アスリートを支援する日本初の拠点として順天堂大学に設立されたのは、医学とスポーツの研究・実践に長年取り組み、着実に実績を挙げてきたという背景があります。そして前段階で私たちがまとめた「女性アスリートの戦略的強化支援方策レポート」が、非常に高い評価を受けたからだと考えています。同レポートでは強化部長経験者やトップコーチ、トップアスリートなどにインタビュー調査を実施。その結果、次の課題が浮き彫りになりました。 小笠原先生「女性スポーツを支援する日本初の拠点として順天堂大学に設置されたのは、医学とスポーツの研究・実践に長年取り組み、着実に実績を挙げてきたため」 女性アスリートが直面しやすい3つの課題 ①身体・生理的な課題アスリートはどんな時もベストパフォーマンスを求められます。その中で女性アスリートは、トレーニングや体組成管理の際に月経周期を考慮しなくてはなりません。もちろん、男性指導者の中にも熱心に学び、指導方法を考える方もいらっしゃいます。しかし、実感として捉えづらさもありますし、また女性アスリートが男性指導者に月経の悩みを打ち明けやすいかというと、厳しい現状があります。このようなことからも、指導者はやはり男女両方いるのが理想ですよね。   ②心理・社会的な課題男性に比べて女性は結婚・出産・育児などのライフイベントに左右されやすく、このようなライフイベントが選手としてのピーク時期と重なる傾向があります。そのため、サポート体制が不十分な中でライフイベントとの両立に困難を抱え、競技スポーツを離れてきた選手はこれまで多く、選手側もそれを当たり前と考えていました。私が米国留学から帰国した20年前、ある競技のトップ選手から「女性の指導者を見たことも聞いたこともない」という言葉を聞き、大きなショックを受けました。その時の日本には、そもそも「女性が指導者になる」という発想自体がほとんどなかったのです。しかし、当時からその競技種目では米国や中国などには、ごく当たり前に女性の指導者が存在していました。 女性スポーツ研究センターでは、スポーツ庁委託事業による「女性アスリート・パラアスリートへの生理用品に関する調査研究」成果をウェブサイト(左)で公開。アスリート用生理用品「ソフトタンポン ATHLETE」(右)も開発するなど、女性アスリートが“よりアクティブに”活躍できるよう支援している。 (2018年度調査より) ③組織・環境的な課題指導者だけではありません。2011年度の調査によると、日本のスポーツ組織における役員は男性が95.8%を占め、女性はわずか4.2%でした(2018年度は9.4%に上昇)。これでは意思決定機関に女性がほとんどいないわけで、女性の地位向上につながりにくい要因となります。 NCAAの女性コーチ育成システムを日本向けにアレンジ では、女性アスリートは指導者になることを望まないのでしょうか? 答えは「No」です。JOC(日本オリンピック委員会)の調査によると、「引退後に指導者になりたい」と答えた女性オリンピアンが41.3%存在しました。にもかかわらず、現実に2016年リオデジャネイロ・オリンピックの女性監督・コーチの割合は17%。この差を埋めるために、私たちは一にも二にも「女性指導者のロールモデルを増やすべきだ」と考えました。そこで着目したのがNCAA(全米大学競技スポーツ協会)の女性コーチ育成システム「Women Coaches Academy」です。私自身も参加してみましたが目からウロコの内容ばかりで、「これなら女性指導者が育つ!」と確信しました。同システムを日本向けにアレンジしたものが、「女性コーチアカデミー」です。 小笠原先生「私たちは一にも二にも『女性指導者のロールモデルを増やすべきだ』と考えました」 「CoachDISC」プログラムの様子 講師はアスリートアセスメント クライアント・ディレクターのリズ・ハンソン先生(写真右) 自己分析を通じて、その原因を探る 女性コーチアカデミー」は年1回、軽井沢で3日間に渡って開催します。そのカリキュラムはほかにはない、科学的かつ先進的なものであると断言できます。特徴的なプログラムのひとつが、「CoachDISC」。50問程度のアンケートに答えることで自分自身の中にある「本来のスタイル」と、指導者になったときどのように変わったのかを表す「適応型スタイル」を具体的な数値で把握することができます。人を指導する上で、自分を知ることは最低要件。「CoachDISC」を利用した自己分析により、「なぜ今の自分はこうなのか?」「なぜ指導が上手くいかないのか?」を客観的に理解することができますし、個々の選手の理解にもつながって、自身のコーチングを考えるきっかけになります。 指導者に必要な内容を集約したハイレベルなセッション 「コンディショニング」に関するプログラムも充実しています。例えば、女性アスリートが陥りやすい三主徴(利用可能エネルギー不足、視床下部性無月経、骨粗鬆症)に関する講義や、スポーツ栄養の正確な知識など、ハイレベルな内容を提供します。「リーダーシップ」の講義では、「人を導く」理論と実践を学びます。よく誤解されますが、リーダーとは特別な才能を持った人ではなく、誰もがリーダーになれる可能性を秘めているもの。その本質を知ると、参加者のモチベーションが大いに上がります。ほかに近年スポーツ界で増加しているLGBT問題への対処法も取り上げます。指導者自身があまり知らないこともあり、対処法に悩みがちですが、ロールプレイングなどを通して学びの効果を上げています。 3日間を通して参加者たちは、たくさんの刺激と絆を得る 地域・職種・競技を超えたネットワークができる 3日間のアカデミーは理論を学ぶ座学あり、実践するワークショップありの多彩な内容。夜には、夕食後のリラックスした雰囲気の中でラウンジセッションを行い、参加者同士が交流を深めます。もちろん、参加者の中には子育て中の方も少なくありませんから託児サービスも用意していますが、夜は子どもたちも交えて賑やかに過ごします。女性アスリートにとって、子育てはなにも特別なことではありません。「育児はごく当たり前のことだ」と身をもって実感することも重要で、そのために宿泊付きのアカデミーとしています。 軽井沢の自然に囲まれた会場で、講義に集中できる環境を整えている。 回を重ねるごとに参加者たちのネットワークは広がり続けている。(写真は2018年の参加者) こうした濃密なアカデミーを通じて、参加者は地域や職種、競技レベルを超えた横のネットワークを構築することができます。培ったネットワークを活かして、地方で女性アスリートのためのセミナーを開催する人も現れるほど。さらに修了後のフォローアップセミナーも毎年開催しているのですが、1期生から4期生まで、回を重ねるごとに参加者も増えてきました。参加者同士、互いに近況報告をし、刺激を与え合うだけでなく、垣根のない交流によってさらなるネットワークが広がっています。 著名アスリートも多数参加。アカデミーをきっかけに飛躍を 「女性コーチアカデミー」には、著名なアスリートも多数参加しています。例えば1期生には元プロテニスプレーヤーの杉山 愛さん、オリンピック3大会に出場した自転車競技の沖 美穂さん、柔道のアテネオリンピック金メダリスト・塚田真希さんらがいます。これらの元トップアスリートの中には、大学を卒業してはいませんでしたが、優れた競技成績や指導歴が評価されて大学院に入学し、そこで学ぶことによって人生が大きく変わった人もいます。杉山さんと沖さん、そしてクレー射撃で4回のオリンピックを経験し、現在も東京で5回目を目指している中山由起枝さんなどがその例で、順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程に進学し、優秀な成績で修士の学位を取得しています。人は学歴に関係なく、いつでも学ぶことができます。教育はあらゆることを変える可能性を持っています。新たな自分になりたいなら、学び続けることが大切です。私自身もつねに学び続けており、当たり前ではありますが、学ぶことをやめた時は教育界を去る時だと心に決めています。スポーツ界に女性リーダーを増やす動きは、今や世界的なムーブメント。「女性コーチアカデミー」をステップに、スポーツ界で指導者を目指す皆さんに大きく羽ばたいていただきたいです。 小笠原先生「教育はあらゆることを変える可能性を持っています」 女性コーチアカデミー専用ウェブサイト 「女性コーチアカデミー2019」への参加応募は、下記ウェブサイトから5月31日(金)17:00まで受け付けています。https://research-center.juntendo.ac.jp/jcrws/women_coaches_academy/ Profile 小笠原 悦子 ETSUKO OGASAWARA順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科教授女性スポーツ研究センターセンター長オハイオ州立大学にてスポーツマネジメントでPh.D.(学術博士)を取得。スポーツに関わる女性を支援するNPO法人ジュース(JWS)理事長。2019年8月7日~9日には、アジアスポーツマネジメント学会会長(2018~2020年)として、2019アジアスポーツマネジメント学会(AASM Conference)を順天堂大学 本郷・お茶の水キャンパスにて開催する。博士課程入学以前は、中京大学および鹿屋体育大学で水泳コーチとして活躍。1988年ソウルオリンピック大会では、競泳日本代表のシャペロンとしてコーチングスタッフに加わる。2006年「世界女性スポーツ会議くまもと」では、国際女性スポーツワーキンググループ(IWG)の共同議長を務め、現在もアジア大陸代表IWGメンバー。2004年エイボンアワーズ・トゥ・ウーメン功績賞受賞。2012年National Association for Girls and Women in Sport (現AAHPERD)「国際開拓者賞」受賞。2018年度JOCスポーツ賞「女性スポーツ賞」受賞。 この記事をSNSでシェアする And more... 2023.03.30 楽しいから運動する、それが健康につながる。 SDGsにつながる新たなスポーツのカタチとは? 2023.03.22 保護者のフィジカルリテラシーが子どもの運動機会を左右する #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ健康科学部 #スポーツ庁×順天堂大学リレーコラム #子ども 2023.03.06 幼児期の運動は非認知スキルを伸ばすのに役立つ? #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ健康科学部 #スポーツ庁×順天堂大学リレーコラム #子ども 2023.02.06 しっかり動ける体が子どもの"正しい姿勢"をつくる #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ庁×順天堂大学リレーコラム #保健医療学部 #子ども 2023.01.31 大学が持つ資源が市民とプロスポーツをつなぐ【後編:プロスポーツを支える人のファインプレーを発見!】 #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ健康科学部 #地域連携 2023.01.31 大学が持つ資源が市民とプロスポーツをつなぐ【前編:"支えるスポーツ"の魅力とは?】 #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ健康科学部 #地域連携 2022.12.27 将来の健康のために、乳児期からできることとは? #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ庁×順天堂大学リレーコラム #医学部 #子ども 2022.11.29 幼児期の"運動遊び"の経験が、未来へつづく元気な体を育む! #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ健康科学部 #スポーツ庁×順天堂大学リレーコラム #子ども 2022.10.19 ブラインドマラソンの伴走から広がるスポーツのノーマライゼーション #スポーツを支える #スポーツ健康医科学推進機構 #スポーツ健康科学部 #パラスポーツ #学生×SDGs #教育 #陸上競技 2022.09.20 学生トレーナーが活躍! 硬式野球部で進む"選手を支える"データ活用の最前線 #スポーツ×研究 #スポーツを支える #スポーツ健康科学部 #教育 #野球 Series シリーズ記事 KNOWLEDGE of HEALTH 気になるキーワードをクリック。 思ってもみない知識に 巡りあえるかもしれません。 シミュレーション教育 データサイエンス オートファジー 心臓血管外科トップ対談 野球とデータ 「速く走る」とは? “インクルーシブ“な医療 乳がん治療 難民 医療通訳 これからの介護 臨床検査技師 スポーツの力 フレイル 透析医療 慢性頭痛 医療とジェンダー 橋本大輝 同級生アスリート 解剖学の魅力 スポーツ×ジェンダー平等 やせ女性の糖尿病リスク がん治療 燃えるインターンシップ 双極性障害 ロコモ おしゃべり病理医 カフェテリア ビタミンD不足 “運動と脳”の関係性 子どもの体力 やさしい日本語 インクルーシブ教育 かゆみ アグリヒーリング BCM サルコペニア(筋力低下) ストレッチと肉離れ あとクレ 女性コーチ ゴールボール 健康寿命 救急医療 スポーツと遺伝 日本初のかゆみ研究 AIと医療 関節の痛み フライトナース スポーツドクター 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