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それでは、欧州の状況を見てみましょう。調査はドイツ、スイス、オランダ、デンマークの4カ国を対象に、2015年と2016年の2回にわたって行い、全部で7箇所の焼却灰リサイクル施設を調査することができました。その結果、これらの施設では「焼却主灰」(焼却炉の底部から排出される灰)だけを受け入れており、日本のような特段大きな熱エネルギーは与えずに、灰粒子を物理特性等に応じて選別していることが明らかになりました。一方、「焼却飛灰」(集じん装置で捕集される粉じん状の灰)は有害金属の濃度が高いため、欧州では、主に、地下深くの廃塩鉱に入れて半永久的に保管されているとのことです。 写真1 屋外ヤードに搬入された焼却主灰の様子(ドイツ) 写真2 焼却灰から選別された、銅を中心とする非鉄金属(ドイツ)  写真1はドイツ・フランクフルト近郊の工業団地内にある焼却灰リサイクル施設へ搬入された焼却主灰です。灰とともに、大きな金属や岩のような塊がたくさん混ざっています。施設の方の話では、100kgの廃棄物を燃やすと20kg程度の焼却灰(つまり、燃えない成分)が残るそうです。因みに日本では10kgを下回るのが普通なので、日本の方が、焼却前の分別はしっかりされているのかも知れないと思いました。この施設では、焼却主灰は屋外に保管されていました。細かな灰粒子の飛散による近隣環境への影響がやや心配ですが、工業団地ということで、少し許容されているのかも知れません。なお、調査した7施設中4施設は、写真のように、受け入れた灰の一時貯留場所は屋外にありました。焼却灰はショベルローダーで投入口へ運ばれて、コンベアを経て破砕機へ投入されます。次いで、篩(ふるい)によって幾つかの粒度範囲に分類されて、その粒度ごとに、磁力選別や渦電流選別等の様々な選別装置を経て、鉄、非鉄金属、焼却灰粒子(“ミネラル”と呼ばれる)等に選別されます。さらに、非鉄金属は重液選別によって比重の軽いものと重いものに選別されます。軽いものは主にアルミニウムで、重いもの(写真2)には、銅を中心に金や銀等の貴金属も少々含まれているそうです。鉄と非鉄金属は、焼却灰100kgからそれぞれ6kgと3kgが回収され、それらの売却によって収益を得ているとのことでした。ミネラルは、現在は最終処分されていますが、建設資材としてのリサイクルを目指しているそうです。ただし、焼却主灰は焼却飛灰よりは少ないながらも有害重金属を含むため、建設資材としてリサイクルするには環境安全性に注意が必要です。有価金属を選別回収すると、それに併せてミネラル中の有害重金属の濃度も減少すると考えられるので、このようなプロセスは一挙両得の側面があるかも知れません。 写真3 焼却主灰選別施設の様子(焼却灰搬送コンベア)(スイス) 写真4 エアテーブル選別装置(スイス)  写真3と写真4は、スイス・チューリッヒ近郊の焼却灰リサイクル施設で撮影したものです。この施設では、5箇所の焼却施設から焼却灰を受け入れています。その中の1施設はこのリサイクル施設に隣接していて、直接、コンベアで灰が搬送されています。最も遠い施設は200km離れており、灰を専用のコンテナ入れて貨物列車を利用し輸送しています。焼却灰は、普通、焼却炉から排出直後に水槽に落として冷却するとともに粉じんの発生も抑えます。しかし、この施設では、一度も水に漬けていない乾いたままの灰だけを受け入れています。灰が水で濡れると、灰粒子がお互いに固着して金属分離回収の効率が低下するからだそうです。そこで灰の輸送や選別工程中の粉じん発生対策として、全てのコンベア(例:写真3)や選別装置(写真4)をカバーで覆い、内部を陰圧にしています。こちらの施設でも、焼却灰は、最終的に、鉄、非鉄金属、ミネラル等に選別されています。  この他、デンマークやオランダの施設も含めて、私たちが調査した施設は、破砕、篩別、磁力選別、渦電流選別、エアテーブル選別等の選別処理の基本的な技術は同様のもののようでしたが、灰の含水状態や粒度区分など、詳細に見れば多くのノウハウが施設ごとに詰まっているようでした。欧州焼却施設連合(Confederation of European Waste-to-Energy Plants)の報告書によれば、さらにベルギー、フランス、ポルトガル、英国、スペインでも、このような焼却灰のリサイクルが進められているそうです。なお調査に同行していただいたドイツの研究者によると、ドイツには廃棄物の焼却施設が約100カ所、灰のリサイクル施設は、規模は様々ですが約40カ所存在するそうです。ミネラルの建設資材リサイクルに関しては、天然の資材が豊富な内陸部では規制が厳しい傾向にあり、北の平野部では積極的に利用する傾向にあるそうです。ミネラルは主に路盤材や最終処分場内のドレーン材や覆土材に利用されています。一方、スイスの研究者の方によれば、スイスではミネラルの建設資材利用は法律で禁止されており、最終処分しなければなりません。そこで、将来の建設資材利用を目指して、ミネラルの環境安全性や物理特性に関する研究に取り組んでいるとのことでした。  翻って、日本の焼却灰リサイクルについて考えてみたいと思います。セメント原材料化や溶融スラグ化は、多くのエネルギーを必要としますが、処理によって得られるセメントや溶融スラグの環境安全性は十分に高いと思われます。一方で、欧州のような焼却灰の選別処理はそれほど多くのエネルギーを必要としないことから、日本においても検討してみる価値は十分に高いと思われます。焼却施設やリサイクル施設の立地場所や位置関係も様々であることから、施設毎、地域毎に、リサイクル方法の最適解があるのではないかと思います。ただし、金属回収後のミネラルの環境安全性や物理特性については、慎重な評価が必要でしょう。建設資材としてリサイクルされた後のミネラルのトレーサビリティーの確保やモニタリングも重要であると考えます。 (さかなくら ひろふみ、資源循環・廃棄物研究センター 循環利用・適正処理処分技術研究室長)   執筆者プロフィール: 囲碁でいうところの「本手」となるような研究を積み重ねれば、目指すゴールも着実に近づいて来ると信じています。 目次 資源循環・廃棄物分野における新たな技術展開 メタン発酵施設における環境汚染物質の挙動解明と排出削減を目指して 木漏れ日便り 都市における飲食店廃油脂からのデュアルバイオ燃料製造 ナノ材料と廃棄物 国際アドバイザリーボード助言会合開催報告 新刊紹介 表彰 人事異動 編集後記 関連新着情報 2024年3月29日韓国の国立環境研究院との共同研究覚書締結と 意見交換セミナー開催について(報告)(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2023年5月10日廃棄物の資源循環システム構築に向けた共同研究を開始(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2023年4月20日廃棄物最終処分場ならびに不法投棄地における迅速対応調査手法に関する標準作業手順書の公開(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2022年3月23日福島地域協働研究拠点が、 高校生との対話の場「環境カフェふくしま」活動報告会を開催【終了しました】(筑波研究学園都市記者会、福島県政記者クラブ、郡山記者クラブ同時配付) 2022年1月13日ベトナム・ハノイにおける 建設廃棄物リサイクルの実現可能性と事業の成立に 向けた条件を明らかにしました(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2021年12月21日新規POPs含有プラスチック廃棄物に関する 国際セミナーの実施について(報告)(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2021年11月19日ふくしまから地域と環境の未来を考えるWEBマガジン 「FRECC+(フレックプラス)」リリース(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会、福島県政記者クラブ、郡山市記者クラブ同時配付) 2021年4月16日福島地域協働研究拠点が タグライン「環境の“知”を、地域とともに。」を策定(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会、福島県政記者クラブ、郡山記者クラブ同時配布) 2020年10月26日途上国におけるごみ処理の改善に向けた 「機械選別・生物処理(MBT)ガイドライン」 の発行について (筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2020年9月25日コロナ禍における資源循環・廃棄物管理  国際シンポジウムの開催報告および共同声明の発出について(筑波研究学園都市記者会、環境記者会、環境省記者クラブ同時配付) 2020年9月18日コロナ禍における資源循環・廃棄物管理  ~アジア・大洋州からの地域レポート及び共同声明~ 国際シンポジウム開催のご案内【終了しました】(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2019年11月21日需要・供給・人口動態の視点から、家庭における炭素利用の変化要因を解明:消費された木材・紙・プラスチックは、1210万トン分の二酸化炭素貯留に匹敵 (文部科学記者会、科学記者会、宮城県政記者会、東北電力記者会、筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会、九州大学記者クラブ、長崎大学記者クラブ同時配付) 2017年7月14日環境展望台・環境GIS「環境指標・統計」-「一般廃棄物1人1日当たり排出量」に2015年度データを追加しました 2017年3月31日「災害廃棄物に関する研修ガイドブック」の総論編とワークショップ型研修編を公開しました 2017年3月13日放射性物質汚染廃棄物のためのコンクリート容器について 2017年2月9日「循環型社会研究プログラム」 国立環境研究所研究プロジェクト報告の刊行について (お知らせ) (筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) 2017年1月10日第二回NIES国際フォーラム/2nd International Forum on Sustainable Future in Asiaの 開催について (お知らせ)【終了しました】(環境省記者クラブ、筑波研究学園都市記者会同時配付) 2016年12月13日OECD拡大生産者責任に関するガイダンス改訂版 日本語要約版を発表 (筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) 2016年10月4日廃棄物処理・リサイクルIoT導入促進協議会について(お知らせ)(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) 2016年1月20日高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2016年1月号、循環・廃棄物のけんきゅう:「拡大生産者責任に対する考え方の国際調査」、循環・廃棄物の豆知識:「ごみの排出者としての責任」、けんきゅうの現場から:「ごみ焼却施設の役割と災害時の活躍」が公開されました 2015年10月20日インドネシア環境林業省 研究開発 イノベーション局との包括的研究協力に関する協定(MOU)調印、および研究シンポジウム International Symposium on Environmental Management and Development in Indonesia の開催について(お知らせ) (筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) 2015年8月26日Webサイト「災害廃棄物情報プラットフォーム」をリニューアルしました 2015年7月21日高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2015年7月号、循環・廃棄物のけんきゅう:「災害に強い「レジリエント」なごみ処理」、循環・廃棄物の豆知識:「ESDと防災教育」、けんきゅうの現場から:「循環型社会形成とソーシャルビジネス」が公開されました 2015年2月20日汚染焼却飛灰廃棄物等の最終処分場(遮断型構造)に用いるコンクリートに関する技術資料(第二報) 2015年1月13日「未来につながる都市であるために~資源とエネルギーを有効活用するしくみ~」国立環境研究所「環境儀」第55号の刊行について(お知らせ)(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) 2014年12月24日高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2014年12月号 「研究所全体を管理する業務の体験」「物質フロー分析でクリティカルメタルの国際フローを解明する」「ライフサイクル影響評価手法」「シンガポール 訪日廃棄物技術視察プログラムを主催しました」が公開されました 2014年10月21日Japan-Singapore Waste Management Technology Study Programの開催報告(日本) 2014年9月30日高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2014年9月号 循環・廃棄物のけんきゅう:「アジアのごちゃ混ぜごみをメカニカル・バイオロジカル・トリートメント!」、循環・廃棄物の豆知識:「固形廃棄物の好気的生物処理」、活動レポート:「資源循環・廃棄物研究センター2014年夏の大公開」が公開されました 2014年8月27日高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌 オンラインマガジン環環2014年8月号 循環・廃棄物の基礎講座:「わが国と欧州の廃棄物・3R政策のあゆみ」、けんきゅうの現場から:「資源循環・廃棄物研究センターの研究概要」、けんきゅうの現場から:「ホーチミン市における生ごみ分別パイロット事業」が公開されました  2014年5月2日Webサイト「災害廃棄物情報プラットフォーム」を公開しました 2013年6月20日オンラインマガジン環環の6月号が公開されました 2006年11月6日循環型社会・廃棄物研究センターのページをリニューアル、オンラインマガジン「環環」を発行 全てを見る 閉じる 関連記事 2020年10月30日人口減少などの社会変化を考慮した 一般廃棄物フローのモデル推計特集 維持可能な循環型社会への転換方策の提案 【研究プログラムの紹介:「資源循環研究プログラム」から】 2020年9月29日正しいごみ管理で都市を水害から守る 熱帯アジアの都市型水害の原因と解決策環境儀 No.78 2018年10月31日日本とアジアと世界のごみ処理特集 アジア圏における持続可能な統合的廃棄物処理システムへの高度化 2018年10月31日アジア新興国の都市廃棄物問題の解決に向けたとりくみ特集 アジア圏における持続可能な統合的廃棄物処理システムへの高度化 【研究プログラムの紹介:「資源循環研究プログラム」から】 2018年10月31日東南アジアにおける自立可能な廃棄物適正管理技術システムの開発特集 アジア圏における持続可能な統合的廃棄物処理システムへの高度化 【研究ノート】 2018年10月31日インドネシアのユニークな廃棄物管理・リサイクル政策特集 アジア圏における持続可能な統合的廃棄物処理システムへの高度化 【調査研究日誌】 2018年6月29日自治体との協働による災害廃棄物に係る研修手法の開発特集 福島で進めている社会協働型研究 【研究ノート】 2017年10月31日資源循環・廃棄物分野における新たな技術展開 特集  資源循環分野における次世代基盤技術の開発 2017年10月31日ナノ材料と廃棄物特集 資源循環分野における次世代基盤技術の開発 【環境問題基礎知識】 2016年10月31日私たちの消費とサプライチェーンを通じた資源の利用特集 新たな段階の循環型社会づくり 【シリーズ研究プログラムの紹介:「資源循環研究プログラム」から】 2016年10月31日ごみのリサイクル率特集 新たな段階の循環型社会づくり 【環境問題基礎知識】 2015年9月30日放射性物質によって汚染された廃棄物の処理・処分に関する研究コラム4 2015年6月30日3R(スリーアール)と使用済み電気製品コラム1 2015年4月30日地域におけるリサイクル・システムづくり~地域実装の戦略的側面【シリーズ重点研究プログラムの紹介:「循環型社会研究プログラム」から】 2014年12月31日国立環境研究所における「都市の持続可能性の向上に関する研究」のあゆみ 2013年4月30日人間活動に伴う放射性セシウムの処理処分システムへの移行と廃棄物への蓄積特集 震災放射線研究 【放射性物質・災害環境研究の紹介】 2005年8月31日再生品の安全性を考えるゴミ(6) 2005年8月24日リサイクル社会の身近な循環技術ゴミ(5) 全てを見る 閉じる 関連研究報告書 2010年10月29日経済的インセンティブ付与型 回収制度の概念の再構築 〜 デポジット制度の調査と回収ポイント制度の検討から〜国立環境研究所研究報告 R-205-2010 2006年3月31日家電リサイクル法の実態効力の評価国立環境研究所研究報告 R-191-2006 国環研について 研究所概要 組織紹介 研究者紹介 研究所基本文書 研究所マップ 所外実験施設 調達・契約 採用案内 研究所の環境配慮 政策貢献 環境情報メディア「環境展望台」 情報公開 個人情報保護 情報セキュリティ対策 遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)への対応 研究倫理 研究紹介 研究分野 戦略的研究プログラム 国の計画に基づき中長期計画期間を超えて実施する事業 研究成果 データベース/ツール 研究プロジェクト等のページ 研究計画・研究評価 外部連携 受託業務 委託業務 共同研究 地環研等との共同研究 全国環境研究所交流シンポジウム 環境研究機関連絡会 知的所有権(特許等) 研究シーズ集 国環研ベンチャー 研究試料の有償分譲 国際連携・国際活動 連携大学院 社会との対話・協働 寄附金 広報活動 研究所紹介パンフレット/動画 報道発表 イベント情報 見学について 国立環境研究所一般公開 国立環境研究所公開シンポジウム 刊行物一覧 Webマガジン「国環研View」 環境問題をわかりやすく 小・中・高校生の方へ メールマガジン SNS一覧 このホームページについて ソーシャルメディアポリシー プライバシーポリシー 関連リンク © 2022 National Institute for Environmental Studies -->

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