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生業社会の食文化(8)最終回 梅﨑 昌裕 パプアニューギニア高地人がサツマイモを食べて筋肉質になるのはなぜか? ♯サツマイモ ♯パプアニューギニア ♯パプアニューギニア料理 ♯筋肉 vesta92号掲載 パプアニューギニア高地人の主食はサツマイモであり、ほぼ唯一の動物性タンパク源であるブタは、お祭りなどの社会的なイベントでわずかに食べられるだけである。成人一人あたりのタンパク摂取量は一日あたり三○?五○グラムであり、これは栄養学者が提案する必要量ぎりぎりか、それを下回る水準である。ちなみに、日本人の平均タンパク摂取量は一日一人あたり八○グラムと報告されている。パプアニューギニア高地人のタンパク摂取量は、その半分ほどしかない。 タンパクは、私たちの体を構成する細胞や、生命活動に必要な酵素・抗体の材料であり、それが不足すると、私たちの生存そのものが脅かされる。私がパプアニューギニア高地で現地のものを食べながら調査を行ったとき、ちょっとした傷が化膿し、なかなか治らないのでずいぶん苦労した。村では薬をつけても治らなかった傷が、町にでて肉や卵を食べるようになると、すぐ消えたのが印象的だった。 ところが、パプアニューギニア高地人の体格は、「タンパク摂取量の不足」という言葉から想像されるものからほど遠いものである。背は低いものの、全身が巨大な筋肉でおおわれている。もちろん中には華奢な人もいるが、ほとんどの人は日本人と比較すると遥かに筋肉質である。特にウェイトトレーニングをしているわけではなく、サツマイモを食べて畑仕事をするだけの日常生活をおくる若い男性が、巨大な大胸筋と広背筋、僧帽筋を発達させているのをみると、私たちとはタンパク吸収・筋肉形成のメカニズムが異なるのではないかと思わざるを得ない。 20歳代後半から30歳代前半の男性が最も体格がよい。手前の白いモノはサゴ椰子の髄。そのデンプンからサゴダンゴをつくる。サゴダンゴはサツマイモと並ぶ現地の主食 タンパク摂取量が少ないのになぜ巨大な筋肉が発達するのかという疑問は、私に限らず、パプアニューギニア高地で調査をおこなったおおくの研究者に共有されてきた。最初に考えられたのは、腸内細菌が固定する空中窒素が人間のタンパク源になっている可能性である。マメ科の植物は、共生する根粒菌が窒素を固定し、それを栄養分として利用していることが知られているが、それと同じようなことが人間の腸のなかで行われているのではないかというのである。いくつかの研究で、パプアニューギニア高地人は、食事によって体に入る窒素の量が体から排出される窒素の量よりも少ない(窒素出納が負である)可能性が示され、それを説明するには食べもの以外の窒素源を想定する必要があった。一九六○年代におこなわれた研究では、パプアニューギニアの人たちから採集した糞便のなかに、窒素固定をつかさどる遺伝子をもつ腸内細菌がみつかり、さらにそれらの腸内細菌が実際に窒素固定をすることが報告された。なお、このような腸内細菌は、比較のために採集されたオーストラリア人の糞便からはほとんどみつからなかった。 しかしながら、その後、窒素出納を報告した研究の方法への批判などもあり、パプアニューギニア高地人が空中の窒素より固定したタンパク源を筋肉の合成に使っているのかどうかについては、現在でもはっきりとした結論がでていない。一九八○年代には、当時大阪市立大学にいらした故小石秀夫先生のグループが、パプアニューギニア高地の低タンパク適応についての徹底した栄養学調査を実施した。その調査では、パプアニューギニア高地の人たちが、たまに摂取するタンパクを体にためこむような体質をもっていること、無窒素食を与えたときの体外へのタンパクの排出が他の地域の人たちよりも少ない傾向があることなどが明らかにされた。 二一世紀になると、ゲノム科学の発達により、それまで培養の困難さからその機能がほとんどわかっていなかった腸内細菌の研究が爆発的に進んだ。たとえば、肥満の人の糞便をネズミの腸内に移植するとそのネズミは肥満になりやすくなること、クワシオコルとよばれる栄養障害の症状にある子どもの糞便をネズミの腸内に移植すると、そのネズミもクワシオコルの症状を示すようになることなど、腸内細菌が生物の栄養に何らかの役割を果たしていることを予見させる発見が相次いだ。このような腸内細菌研究の進展により、パプアニューギニア高地人がサツマイモを食べて筋肉質になることと彼らの腸内細菌叢の機能を結びつけて考えることが再び魅力的な研究テーマとなった。 真ん中にみえるのは石蒸しにされたイチジクの仲間の実。甘くなく、ジャガイモのような味がする。 思いおこせば、私がパプアニューギニア高地で住み込み調査を始め、サツマイモばかり食べ始めた頃、何日も便のでない期間があった。特に苦しいこともなく、食べたサツマイモが体のなかに消えていくような感覚が不思議だった。とはいえ、便がでない期間が延びるにつれて不安は大きくなっていった。ちょうど一週間ほどたった頃、突然、便通が回復した。しかも、ふだんの一日量の健康な便が一日に四?五回もでてくるので、最初は気分がよかったが、それが何日もつづくと、体の中身が外にもれていく感じがして、再び不安になった。結局、一日四?五回便は一週間ほどつづいて、普段の便生活におちついた。仲間うちでこのような話をしたところ、イモ類を主食とするメラネシア地域で住み込み調査をおこなったことのある同僚には、同様の体験をしたものが多いことがわかった。私たちは、ネアンデルタール人と新人の交代劇になぞらえて、「腸内細菌の交代劇だ」などとふざけたものである。 いろいろな幸運があり、私は二○一一年より、「パプアニューギニア高地人がサツマイモを食べて筋肉質なのはなぜか」というプロジェクトで、パプアニューギニア高地人の低タンパク適応を腸内細菌に着目して研究する機会を得た。パプアニューギニアで若い頃から人類生態学の研究をおこなってきた研究者をはじめ、ゲノム科学者、生化学者、微生物学者、考古人類学者、社会人類学者、細菌学者などとの共同研究で、これまでパプアニューギニア高地の一五○人と、パプアニューギニア低地の五○人を対象に、個人レベルのタンパク摂取量を推定し、糞便、毛髪、尿などの生体試料を収集した。今年度はプロジェクトの最終年であり、今まさに「パプアニューギニア人がサツマイモを食べて筋肉質なのはなぜか」の答えを求めて、皆で分析をすすめているところである。 石蒸し料理の準備をする男。このような伝統衣装を身につける男もこの20年間で少なくなった。 この研究では、パプアニューギニア高地のなかでも、なるべく購入食品の摂取量が少ない僻地に暮らす人びとの糞便を、分析に適した方法で収集し、輸送することが重要である。それを実現するための努力をするなかで、いくつか新しい発見もあった。そのうちのひとつは、便をするタイミングについてである。便を採集するためのカップをいつ手渡すかをパプアニューギニア高地の人たちと話しているときに、私がなにげなく、「大便をしたくなるのは朝ご飯を食べたあとでしょ。だから、カップは、皆さんが朝起きてから手渡せばいいのではないか。」と言うと、「いやいや、ふつう私たちは太陽が昇る前に便をするからそれでは遅い。」といわれた。それでは、ということで、前の日に便の採集カップを渡し、翌日の暗いうちから村の真ん中で待機していたら、本当に暗い中、皆が便を持参してくれたのにはすこしおどろいた。 もうひとつ印象的だったのは、人びとの「快便」ぶりである。糞便を持ってくる約束をした人のなかで、朝、便がでなかったという理由で糞便を持ってこなかった人はほとんどいなかった。一般的に便秘に悩む人の多い印象のある女性の何人かは便をもってこないだろうと予想していた。ところが、パプアニューギニアでは、男性も女性も、「快便」のようである。ちなみに、「便秘」に対応する状況があるのかときいてみると、それは、お金をもうけて米とサバ缶ばかり食べる人が経験することであるという話であった。 研究に協力してくれた少女 顔にはきれいな色の土でお化粧 かつて生業社会に生きる人類が食べていたものは、自分たちの暮らす環境のなかで生育する植物とそれを餌とする動物であった。雨量、気温、土壌などの環境条件によって、生育できる植物は異なるので、地域が異なれば食べるものも異なる。おいしい品種の選択や、貯蔵法・調理法を工夫することによって、限られた植物・動物しかないなかで食文化が成立した。どこを旅しても、必ずおいしいものやおもしろい食べものがあるのは、人間が食べものに関心をもって暮らしてきたことの証拠なのだと思う。 一方で、このプロジェクトを始めてから、それぞれの地域では食文化と人間をつなぐものとして、地域に特異的な腸内細菌叢が成立した可能性もあるのではないかと私は考えるようになった。パプアニューギニアのようにサツマイモを中心とする食文化、日本のように穀類と塩味のおかず、さまざまな発酵食品をもつ食文化、乳製品をたくさん摂取する牧畜社会の食文化、それぞれの食生活に対応して成立してきた腸内細菌叢は異なるのではないか。おそらく腸内細菌叢は、それぞれの食文化が提供する栄養素の不足・過剰を調整するような役割を担ってきたのだろう。食文化は腸内細菌叢が成立するための環境条件のようなものであり、食文化が変われば、それまで成立していた腸内細菌叢は変化してしまうだろう。そうなると、腸内細菌叢が担っていた栄養調整機能も一緒に失われてしまうことになる。 若者たちは都会に憧れる。 都会の一般的な昼ご飯は、ビスケットと炭酸飲料である。 そういう意味では、食文化の多様性ははからずも腸内細菌叢の多様性の維持につながっており、さらには人間の栄養機能の多様性の確保にも寄与していることになる。生業社会の食文化を裏打ちするものとして腸内細菌叢があり、それは人びとの健康に役立ってきたというのが現在の私の考えである。ただ、この分野は、未解明の部分が大変多いので、私の考えが正しいかどうかは、まだわからないが。 『vesta』掲載記事一覧へ戻る 他のコラムをキーワードから探す コラム「大食軒酩酊の食文化」「vesta掲載記事」「食文化の探求」の全コンテンツより、キーワードに該当するコラムを表示します。 関連コンテンツ 『vesta』掲載おすすめの一冊 『vesta』では食文化の研究にまつわる文献を紹介しています。 人類学者:石毛直道アーカイブス 食文化研究の第一人者石毛直道氏が世界各国を調査した際の記録画像等を解説とともにご紹介します。 図書館 図書館 TOP 書籍を探す 蔵書検索 新着図書 江戸の図書(古典籍) 食の文化ライブラリー 食文化展示室 貴重書 刊行物・コレクション 刊行物・コレクション TOP 刊行書籍 ビジュアルコンテンツ 映像アーカイブス 人類学者:石毛直道アーカイブス 錦絵ギャラリー コラム シンポジウム・講座 シンポジウム・講座 TOP 公開シンポジウム 公開講座 食文化入門講座 食の文化フォーラム 食の文化フォーラム TOP フォーラム会員サイト 研究助成 研究助成 TOP 募集 これまでの研究助成 よくあるご質問 財団について 財団について TOP 事業のご紹介 理事長ごあいさつ 基本情報・アクセス 沿革 法人情報 プレスリリース 会員限定サイト 会員限定サイト TOP メルマガ会員サイト メルマガ登録 メルマガ会員情報確認 メルマガ会員よくあるご質問 フォーラム会員サイト お問い合わせ 公式Facebook 公式Instagram 公式YouTube JP EN お問い合わせ ウェブサイト利用規約 プライバシーポリシー サイトマップ Copyright (C)Ajinomoto Foundation For Dietary Culture All rights reserved.

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