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ホームイベントBBLセミナー2020年度 アフターコロナのエネルギー、地球環境そしてジェンダー 印刷 開催日 2020年7月3日 スピーカー 田中 伸男(タナカグローバル(株)代表 / 元国際エネルギー機関(IEA)事務局長) コメンテータ 平井 裕秀(経済産業省資源エネルギー庁次長) モデレータ 佐分利 応貴(RIETI国際・広報ディレクター) ダウンロード/関連リンク プレゼンテーション資料 [PDF:13.4MB] 動画配信(プレゼンテーション)(YouTube) 開催案内/講演概要 新型コロナウイルス感染症の拡大は、われわれの生活や社会経済に甚大な影響を及ぼしている。エネルギー業界も例外ではなく、国際エネルギー機関(IEA)の発表によれば、2020年のエネルギー需要は昨年度に比べて6%の落ち込みとなると予想されている。本BBLでは、2007年から2011年までIEAの事務局長を務めた田中伸男氏が、今回のパンデミックの地政学的影響、エネルギー・環境問題への影響、日本のジェンダー問題との関連などについて解説した。田中氏は、再生可能エネルギーの導入拡大に注力すべきである一方、エネルギー安全保障の観点から今後も原子力技術は必要不可欠であり平和利用も含めた原子力政策の改革が求められていると指摘した。 議事録 アフターコロナのエネルギー 新型コロナウイルスの影響で石油需要は減少し、価格が暴落したことで歴史的な逆石油ショックが生じました。2020年の世界のエネルギー需要は、昨年に比べて6%減少すると見ていますが、これは第二次世界大戦後では最大の減少です。 中でも大きな影響を受けたのが石油です。感染拡大による都市封鎖や外出規制に伴い、交通・運輸セクターの需要が激減しました。続いて、石炭、ガス、原子力の利用が落ち込みましたが、このような状況の中、再生可能エネルギーは増加傾向にあります。 需要減には燃料コストも関係しています。再生可能エネルギーは、初期費用はかかるものの、追加的な燃料コストはゼロです。再生可能エネルギーの消費を減らしても節約にはつながりませんが、石油や石炭のような化石燃料には大きく効いてくるわけです。将来的にガス価格は下がっていくことが予想されますが、地球環境問題もあるため安心はできません。 今後の石油需要の回復については、パンデミックの影響を注視していく必要があります。日本エネルギー経済研究所のシナリオによると、コロナが早く終息すればV字回復が見込めるものの、長期化すればW字型回復になるだろうと推測しています。今回のコロナは世界のエネルギー需要が消えると一体何が起こるかを知るレッスンだったと思います。 『ニューヨーク・タイムズ』のコラムニスト、トーマス・フリードマン氏は、ビフォーコロナとアフターコロナでは世界が変わると指摘しましたが、これまで大きな変革が起こってきたエネルギーの世界も、このコロナによってさらなる加速が見込まれます。 象徴的なものとして、石油需要のピークはいつ来るかという議論があります。今から4、5年前、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの会議に出席した際に、化石燃料の需要ピークについて質問を受けました。当時はおそらく2030年以前ではないかと申しましたが、コロナの影響で再生可能エネルギーへの転換が進んだため、2019年にすでにピークを迎えてしまった可能性があります。 新たなエネルギー地政学 中東からの石油輸出を仕向け地域別で示したグラフを見ると、過去、日本や韓国に多く輸出していることが分かります。しかし、2035年には中国やインドに向けた出荷が増え、中東産石油の90%がアジアへ輸出されることになります。 ここでのポイントは米国です。シェール革命で米国は非常に強い国になりました。この革命によって米国は中東からのエネルギー自立を果たし、そして北米の純輸出地域としての台頭がこの中東原油のアジアシフトを加速させたわけです。 コロナ禍における逆石油ショックをきっかけに、原油生産をめぐってロシアとサウジアラビアの対立が勃発しました。お互いが増産を表明したことで原油価格の下落が続いていたものの、米国のトランプ大統領が仲介に入ることで生産調整が行われました。 こちらのグラフはガスの輸入依存度を縦軸、石油の輸入依存度を横軸に取ったものです。日本や韓国はガスも石油も100%輸入しており、今後も輸入に依存するでしょう。中国は現在石油6割、ガス4割を輸入していますが、将来的には石油8割、ガス5割に輸入依存度が高まります。 これらとまったく逆の動きを示しているのが米国です。エネルギーの輸入依存度を減らしていくことで、将来的に石油やガスの産油国と同じ利害を共有するようになります。この動きに対抗し、中国も化石燃料依存度を抑制するため、再生可能エネルギーによるエネルギー自立を進めています。 では、日本や韓国のような国は一体どうしたらよいのでしょうか。もちろん米国から買う、あるいは中東依存を減らすならば、ロシアの役割も非常に重要です。しかし、これらの地政学的な大きな変化の中で、むしろ欧州、中国、インド、日本、韓国、アセアンといった消費国が団結することが、今後ますます必要になっていくと考えています。 サウジアラビアやイランでは、コロナによる健康危機と経済危機によって国内が不安定化しています。外国勢力の介入を招く恐れから、政府はますます内向きの政策を取らざるを得なくなっていきます。その政策が成功すればいいですが、取り組みがうまくいかない場合は、国内の分断が生まれる可能性もあります。 2020年初めに、米国がイランのソレイマニ司令官を殺害するという事件がありましたが、イランとの関係は、これから一体何が起こるか予断を許しません。そしてサウジアラビアとの間も、非常に際どい状態が続いていきます。 こういった不安定な情勢が感染症拡大によってアクセラレート(加速化)されるとすれば、日本は不確実な未来に対してシナリオ分析を行い、万が一の場合に備える必要があります。米国における緊急事態管理庁(FEMA)や国際安全衛生センター(CDC)といった非常事態用の組織を、日本の中でも立ち上げていくことが重要です。 ポストコロナで困るのはやはり産油国です。イラクやリビアは国の財政を化石燃料の収入に依存しているため、これが大きく減少すると苦しいことになるはずです。また、中東は国内がごたついてくると大きな紛争勃発のリスクもあるため、日本も中国のようにエネルギー輸入依存を減らし、再生可能エネルギーを活用した安全保障戦略を取っていく必要があるでしょう。 自然エネルギーを活用した安全保障戦略 電力の需要も各国で減っている中、逆に、風力や太陽光といった再生可能エネルギーの需要が増えています。やはり電力の中でも低炭素なものが今後とも大きく増えていく傾向にあります。エネルギー安全保障上の理由、そしてコストの面からも再生エネルギーへの依存が進んでいくと考えています。これまで電力エネルギーは石油に依存していましたが、今後20年のうちに電気に移行し、電力がエネルギー供給を大きく変えていく時代になります。 国際エネルギー機関(IEA)は、1974年の第一次石油ショックのときに消費国が団結するために設立されました。石油が不足する際には備蓄を放出して乗り切るわけですが、これからのエネルギー安全保障は、変動する再生可能エネルギーをいかに効率よく供給するかが鍵となります。 今後、需要が伸びていくのは太陽光であり、風力です。その戦略を取っているのが中国で、これから世界をリードしていくでしょう。米国は化石燃料によって世界のエネルギー制覇を狙っていますが、中国はむしろそれに対抗し、風力や太陽光で国の安全を図るエネルギー戦略を進めています。 その間にある日本はどうするか。今それが問われているわけです。中国の1つの戦略は、安価な電力を風力や太陽光で発電し、それを北東アジア、南アジア、東南アジア、ひいては欧州まで電力線をつないで、電力線の一帯一路戦略を加速させています。中国は、米国が中国のシーレーンを押さえる動きに対抗するため、内陸で電力線をつないで自国のエネルギー安全保障を検討しているわけです。 孫正義氏による「アジアスーパーグリッド構想」は、中国やロシアから再生可能エネルギー電力を安価に調達できるのならば、それを活用しようというアイデアです。もともと欧州はエネルギー安全保障のために電力網をつないで、有事には互いにシェアができるシステムを構築しています。日本のように単独の国ではなかなか難しいことですが、こういった集団的エネルギー安全保障のモデルは欧州から学ぶべきです。 日本はOECD加盟国の中でも電力料金が最も高い国の1つです。ロシア、中国、カナダ、米国と比べると、これまで2倍程度の電力コストで生産能力、産業競争力を維持してきました。今後デジタル化が進み、電気でサービスを提供するような産業形態になれば、高い電力コストは日本の競争力の足枷になります。再生可能エネルギーは産業政策にも貢献できるはずです。 日本の電気は東側が50ヘルツ、西側が60ヘルツと東西で周波数帯が分かれています。同じ国で異なった周波数を持つのは世界中でも珍しいのですが、歴史的にそれぞれの電力会社が使用した発電機の規格の違いが由来しています。 東京電力が福島原発事故で電気を失った際、西側には余剰電力がありました。しかし、東西の周波数変換の問題で東側に送電できず、停電が発生しました。北海道地震も同様に、本州との間の送電に支障があったため、全道停電が生じました。 東南海地震が発生すれば、太平洋岸に多く位置する火力発電所が被害を受け、電力不足が発生します。現状のままでは、中部と東京間の電力線系統は非常に弱いため、西日本が停電を起こします。リスクは国内にあるのです。ロシア、韓国、中国といった海外と系統線を結んでおくことで、日本が停電を回避する安全保障になると考えています。 需要サイドからのエネルギー変革 今回のコロナによって大気汚染が減り、歴史的な二酸化炭素マイナス減少が起こりました。これを機に、IEAはコロナ後の持続可能な復興計画をまとめました。一番重要なのは経済活性化および雇用創出ですが、電力網の拡大、エネルギー効率の向上、水素やバッテリーの活用、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素の回収・貯蔵)、そして小型原子炉の取り組みを推奨しています。 二酸化炭素はリーマンショックで確かに一時的に減りました。しかし、経済が回復していくに従って二酸化炭素の排出は増加しています。「グリーン・スティミュラス(地球環境に良い景気刺激策)」という言葉がよく使われますが、こういった回復プランを実行することで、排出量を抑えることができるのではないかと考えられています。 スペインで行われたCOP25で、日本は「化石賞」を受賞しました。石炭発電を続ける日本が地球環境問題に消極的であるとして誹りを受けた、日本の恥ともいえる出来事です。2020年7月3日の日本経済新聞で、経済産業省でも石炭火力の急廃止に向けた議論が始まったという記事を目にしましたが、今後新規で石炭火力発電施設を建設するのは難しい時代が来るでしょう。 また、テスラの時価総額がトヨタを抜いたという象徴的な記事もありました。テスラは電気自動車しか作っていない小さな企業ですが、コロナ禍においては、世界の自動車会社が考えているよりもはるかに速いスピードで、自動車の電力化や脱炭素化が進む、と株式市場は見ているということではないでしょうか。 世界各国の企業が参画しているTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)には、実に270余りの日本企業が賛同しており、世界最大の数を誇っています。これは各企業が地球環境にどのような影響を与えるリスクを持っているかを示しています。 近年、将来的に再生エネルギー100%にコミットした企業も増えており、日本でも30社が表明しています。これらの企業は自社だけでなく、サプライチェーン企業にも同様の要求をしていることから、需要サイドからのエネルギー変革が求められているといえます。 リンクするジェンダー問題と地球環境問題 さらなる日本の問題点として、ダボスの世界経済フォーラムでの女性活躍指数の低さが挙げられます。「Global Gender Gap Index 2020」において、日本は121位に下落、女性議員比率では144位と、圧倒的な低さです。私の仮説では、日本が化石賞を受賞したことと、このジェンダーギャップの大きさの根底にある要因はリンクしているのではないかと推測しています。 ビジネスにおける女性のウエイト、女性政治家の数、男女間での給与の不平等など、OECD諸国の中でも日本は最もジェンダー関連指数の低い国です。IFC(国際金融公社)の研究によると、ジェンダーバランスが整った会社はパフォーマンスも良く、地球環境にも優しいそうです。この結果から、両者はリンクしていることが分かります。 エネルギー業界は、他の産業分野に比べて伝統的にジェンダーに優しくない企業が多く存在します。UNFCCC(国連気候変動枠組条約)のクリスティーナ・フィゲレス事務局長は、ジェンダー問題と地球環境問題はパラレルであると発言していますが、私が議長を務めるICEF(Innovation for Cool Earth Forum)でも、二酸化炭素の排出量削減に加えて、ジェンダーバランスを整えていくことが地球環境を変えていくチャンスになるのではないか、という議論が始まっています。 経済誌『フォーブス』では、新型コロナウイルス対策が功を奏した国々に共通する点として、女性リーダーの活躍を挙げています。ドイツのメルケル首相や台湾の蔡総統のように、コロナ感染を乗り切るのは女性リーダーであり、エネルギー問題もそうではないかと思うのです。 あえて刺激的なテーマを挙げましたが、もし東京電力の社長が女性だったならば、あの福島原発事故は防げたのではないかという問いを、エネルギー業界の技術者向けセミナーで投げかけました。答えは賛否両論ですが、こういったことを考えることが、次の大きな変革のために役立つと思っています。 小型原子炉への期待 原子力発電は水で冷やす大型の軽水炉を中心に70年代、80年代に増加しましたが、スリーマイルアイランドやチェルノブイリの事故を受けて、その数は減少しています。安全性強化のために、コストが非常に高くなっているためです。これに対し、IEAは、原子力電力の発電ライフタイムを延ばすことで、コストを低減できると試算しています。 再生可能エネルギーは変動しますが、小型原子炉はその変動に合わせて出力調整が可能なため、バックアップとしても使用できます。そのため小型炉の開発がグリーンなリカバリーにもつながっていくという議論があります。 現在の軽水炉はいわば第3世代プラスですが、第4世代炉の開発に向けてさまざまなベンチャー企業が活動しています。米ニュースケール・パワー社のSMR軽水炉やGE日立がやっているIFR(統合型高速炉)と電解型乾式再処理技術を用いることで、安全性と経済性の向上が期待できます。 高放射性超ウラン元素の廃棄問題においても、現在は廃棄物処理に30万年近くかかっているものが、IFRで処理すると300年まで短縮することができるため、高レベル廃棄物の処理場の確保も容易になるでしょう。 私は、この炉が福島のデブリ処理に使えるのではないかと考えています。使用済み燃料やデブリを県外に持ち出すことは難しく、県内で処理するしかありません。福島第二原発はあの津波を乗り越えた安全な原発ですから、デブリ処理のための施設としても活用できます。 笹川平和財団ではさまざまな研究を行いました。今ある250トン近くのデブリ、うち2トンの超ウラン元素を先ほどのIFRで処理していくと、25年で約3分1を減らすことができます。コストは再処理施設と炉で3,000億円程度です。現在、福島では除染のために毎年1兆円近くかかっているはずですから、3,000億円は決して高額ではありません。 もう1つがトリチウム水の問題です。国際ルールでは希釈して海に流せばいいわけですが、風評被害が出るということで議論になっています。ロシアの技術を使うことで、99.8%を分離することが可能だといわれています。0.2%に減らせば、飲料水とおなじですから、海に流しても風評被害が起こるはずがない。こういった実験を福島第二原発でやることができるのではないかと考えています。 設置に約400億円、毎年60億円近い金額はかかりますが、4年半程度で水を処理することができます。軽水炉を使う以上リスクは当然ありますが、従来とは違う発想と技術で対応していく必要があります。先ほどのIFRは米国の技術、こちらのトリチウム水の分離処理はロシアの技術です。福島原発事故をめぐる日米、日露協力プランは、美しいプロジェクトになると思います。 どうすれば地元の方々が福島を復興できるか、あのときの失敗をどうすれば災い転じて福となすことができるかという観点で、デブリ処理についてセミナーを行いました。後日、ある参加者の方から、美しい島という意味の「うつくしま、福島」は失われてしまったけれども、科学技術に尽くすという意味で、「つくすしま、福島」でいいのではないかとのコメントをいただき、私も大変力を得ました。 原子力の平和利用 実は、原子力の問題は原子力エネルギーだけではありません。原子力は、リビア、北朝鮮、イランにみられるように核兵器と連動してしまうのですが、私は日本の原子力平和利用は世界に通用するモデルだと思います。イランや北朝鮮の核武装に対するアンチテーゼを日本が示し、技術協力を提案すべきだと考えています。 小型の軽水炉はもともと潜水艦の技術でした。イージス・アショアというのは飛んでくるミサイルを撃ち落とすのですが、このミサイルは1基40億円相当なので、なかなかお金がかかります。むしろ撃たれたら撃ち返す抑止のほうが役立つのではないかと思うのです。原子力潜水艦に通常型の「トマホーク」、これは一基一億円です、というクルーズミサイルを積み、核攻撃に対する抑止を狙うわけです。 今、日本は米国の核によって抑止されているのですが、自ら原子力潜水艦と「トマホーク」を持てば、イージス・アショアを持つよりも割安に抑止をすることができると思います。原子力はこういった平和利用の仕方もあります。 大量のプルトニウムを所有していると、核爆弾を作るのではないかと世界から疑われるわけですが、笹川平和財団では、鈴木達治郎氏と共にプルトニウムを国際原子力機関(IAEA)の管理下に置くため、政府へ提言も行いました。 プルトニウムはプルサーマルで燃やせるのですが、例えば北朝鮮の核兵器を減らすため、彼らのプルトニウムを日本が買い取り、柏崎刈羽原発で焼却すれば、新潟県出身の拉致家族を取り戻す一助にもなると考えています。これは日本の原子力の平和利用といえるのではないでしょうか。 原子力技術を持つ、あるいは核兵器を作る能力のある国は、世界中に60カ国ほどあります。そのうち爆弾を持っているのは、北朝鮮を入れても9カ国です。従って、日本は核兵器禁止条約に加盟して疑いを晴らし、むしろ非核兵器国の代表として、国連安保理の常任理事国を狙う外交を展開するべきだと思います。 こういった外交を通して、初めて日本の原子力平和利用を世界にPRすることができるでしょう。長崎で被爆した永井隆医師は、将来、原子力技術が必要だと言いました。日本は被爆国ですが、どのようにして平和のために原子エネルギーを活用していくかが、今われわれに求められていることだと思います。 これだけの大きなエネルギー変革、原子力の新しいビジョンというのは革命的なことです。私はそれを「令和のエネルギー維新」と呼んでいますが、本来、この変革は経済産業省が主導すべきだと思うのです。しかし、それができないのであれば、最初の第一歩は東京電力が原発を国に変換する、原発の大政奉還を行うべきです。 日本におけるこれからの原子力利用については、大きな制度変革が求められています。今後の原子力政策については、女性の登用、活躍推進に向けた取り組みも視野に入れつつ、経済産業省に音頭を取っていただきたいと思います。 この議事録はRIETI編集部の責任でまとめたものです。 イベント シンポジウム ワークショップ BBLセミナー 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度 2007年度 2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度 2001年度 終了したセミナーシリーズ 情報発信 ニュースレター 更新情報RSS配信 Facebook X YouTube 研究テーマ プログラム (2024-2028年度) プログラム (2020-2023年度) プログラム (2016-2019年度) プログラム (2011-2015年度) 政策研究領域 (2006-2010年度) 経済産業省共同プロジェクト プロジェクトコンテンツ 調査 フェロー(研究員) 論文 ディスカッション・ペーパー(日本語) ディスカッション・ペーパー(英語) ポリシー・ディスカッション・ペーパー(日本語) ポリシー・ディスカッション・ペーパー(英語) テクニカル・ペーパー(日本語) テクニカル・ペーパー(英語) ノンテクニカルサマリー 英文査読付学術誌等掲載リスト Research Digest 政策分析論文 調査レポート 論文検索サービス 出版物 RIETIブックス(日本語) RIETIブックス(英語) 通商産業政策史 著者からひとこと RIETI電子書籍 年次報告書・広報誌(RIETI Highlight) その他出版物(日本語) その他出版物(英語) イベント シンポジウム ワークショップ BBLセミナー 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